« HP移行原稿「宮古の民話を伝えよう」 | Main | HP移行原稿「鞭牛和尚資料館を作ろう」「津波のことを伝えよう」 »

2016.08.10

HP移行原稿「高浜のまちづくり」「岩手のよさ発見」

★提案・高浜のまちづくり(4年)

1 ねらい
 「まちづくり」という視点で改めて自分たちのふるさとを見直し、よりよいまちづくりをするというのがこの単元のねらいである。ふるさとの一員として自覚が増す点、対象が身近なので調べ活動が具体的にできる点がこの学習のよさである。(社会で・全8時間)

2 留意点
 ■まちづくりの視点の明確化
  まちづくりを空想的な夢物語風にしては意味がない。あくまでも現実の高浜というまちに立脚したものとする。
 ■提案のための情報蓄積
  まちづくりのための具体的な情報を子供たちに蓄積させることが大事である。そうしてこそ、初めて子供たちからもアイデアが出てくる。
 ■よりよい発信方法の吟味
  提案内容に即した方法を考えさせる。よりよい発信方法が効果を生む。

3 学習の実際
 ■まちづくりに至るまで
  単元の導入で、写真やビデオから「まちづくり」という概念を教える。
  「君たちの住む高浜でも、こうなったらいいと思うことはありませんか」と聞くと、すぐに「公園にもっと遊具があればいい」「車の音が大きいので静かなまちになるといい」といった反応が出てきた。そして、「みんなもすてきな高浜のまちづくりを提案しましょう」と最終的な目標を示す。
 ■まずは調査
  まずは実地調査である。
  今まで意識しなかった学区も「まちづくり」という視点でみると、いろいろと不便な点が見えてくる。「ここは歩きにくい」「ここは夜になると暗くて不便」といった発見をしていった。
  また、身近なまちづくりの工夫の情報を蓄積することが大切である。宮古駅前の中心地に行き、目の不自由な人のための設備、デザイン化された街灯等を見学してきた。
 特に、車椅子体験・アイマスク体験をした直後だったので、人にやさしいまちづくりに子供たちは興味を示した。
 ■いよいよ提案
  そしていよいよ「まちづくり」の提案である。子供たちから出たアイデアは次の5つである。
  ・安全なまちづくり
  ・美しいまちづくり
  ・便利なまちづくり
  ・楽しいまちづくり
  ・人にやさしいまちづくり
  それぞれの計画に応じて、「ここの歩道は段差をなくす」「バス停のほかにも、あちこちに休むためのベンチを置く」といったアイデアをそれぞれのグループで10個以上出した。
  発信方法も、カードにアイデアのイラストを書いて自作の画用紙地図に貼ったグループ、画用紙に木々や街灯の実物模型を作って、立体的になるようにしたグループと工夫が見られた。
  発表会が盛り上がったのは言うまでもない。「友だちのアイデアを見て、自分たちの住む高浜が本当にすてきなまちになるといいと思いました。」という感想からわかるように、子供たちのふるさとに対する意識は高まったのである。

-----

★岩手のよさ発見!(4年)

 4年生の社会科で岩手県の様子を学習をする。「岩手県という地域のよさ」を学ぶの恰好の教材である。
 次のような手順で学習を行った。

  1 岩手県で有名なものを自分たちで出し合う。
  2 家の人に聞いたり、自分で調べて有名なものをさらに出し合う。
  3 それぞれがどの市町村に関わりがかるか確認をする。
  4 自分が興味をもった市町村を決める。
  5 市町村へパンフレット請求の手紙を書いたり、本で調べたりする。
  6 その市町村のよさを新聞にまとめる。
  7 その新聞を発表し、岩手県の各市町村のよさを理解する。

 この中で子供たちが一番学んだことは、5の各市町村への資料請求だった。
 まずもって、資料請求の手紙を書いたことなどないと言う子がほとんどだった。
 そこで、手紙の簡単な様式を教え、それを自分なりに変えて書くことにした。たとえば次のようにである。

  〇〇村役場の皆さんへ
  ぼくは、宮古市立高浜小学校の4年生です。
  社会で岩手県のいろいろな市町村のことを勉強することになりました。ぼくは、〇〇村をえらびました。わけは、〇〇が有名だからです。
 そこで、村のパンフレットがあったら送ってください。どうぞよろしくお願いします。
                                     〇〇  〇〇

 経験のない子供たちにとっては、これも一苦労だった。むろん教師である私の手紙も同封をした。
 インターネットであれば手軽に各市町村のホームページを調べることができる。しかし、残念ながらこの学習の時点では、接続されていなかった。
 が、このことが子供たちの力をつける点、意欲を喚起する点では幸いであった。
 早いところでは3日後、最終的には10日間ですべての市町村からパンフレットが届いた。それもカラフルだったり、手紙が添えられていたり、絵葉書があったり・・・と子供たちが感動するものばかりであった。
 さっそく子供たちに次のように投げかけた。

  この資料を使って、その市町村のいい点をPRする新聞を作りましょう

 子供たちは当然やる気満々である。
 模造紙半分ぐらいに子供たちは新聞を作成した。大人向けのパンフレットだけにわからない言葉もある。その点は辞書で調べて、何とかクリアー。実際にいただいたパンフレットを切り貼りして、カラフル〇〇村新聞の出来あがりである。
 それぞれ新聞の発表をして、各市町村のよさについて理解することができたのである。

 それと同時に、各市町村の担当の方々のご好意も実感することができた。これは、手紙だったからできたことである。ホームページを見るのだったら、味わえなかったことである。礼状も国語の時間を利用して出した。これもほとんどの子が初めてで、実にいい学習ができたと思っている。

|

« HP移行原稿「宮古の民話を伝えよう」 | Main | HP移行原稿「鞭牛和尚資料館を作ろう」「津波のことを伝えよう」 »

Comments

Post a comment



(Not displayed with comment.)


Comments are moderated, and will not appear on this weblog until the author has approved them.



« HP移行原稿「宮古の民話を伝えよう」 | Main | HP移行原稿「鞭牛和尚資料館を作ろう」「津波のことを伝えよう」 »