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2016.08.25

HP移行原稿「発見!わたし、ぼく流野菜クッキング」4

★ 自分流で試し作り(6・7時間目)

 「わたし、ぼく流」の方向性がだいぶ見えてきた子供たち。今度は、試し作りの時間である。
 これは、本番の調理活動の前に、試行錯誤ができる時間である。たとえば、「炒め物もしたいし、オリジナルドレッシングも作りたい」という子がいれば、その両方を試してみて、「よし、本番のレシピはこっちでいこう」と決定づける時間なのである。
 対象となる活動は大きくは次の3つである。

1 生野菜サラダをオリジナルドレッシングで
2 野菜を炒める
3 野菜をゆでる
(使う野菜は、キュウリ、ニンジン、キャベツ、トマト等で)

 このうちオリジナルドレッシング作りは、必須内容ということで、全員が取り組むことにした。それが終われば、あとは炒める活動でも、ゆでる活動でも、はたまたオリジナルドレッシング作りを続けても構わない。いずれ、自分のしたい活動にチャレンジである。
 家庭生活でも取り組んだ子がない子が結構多く、失敗の子も珍しくなかった。
 たとえば、ドレッシング作りでは、第一声が「しょっぱい。塩の入れ過ぎだ。」「味がない。」といった具合である。野菜炒めでも、油を入れすぎた子、炒めすぎて焦げた子、太くニンジンを切りすぎて固いままで炒め終わった子と様々でした。
 しかし、今回は「失敗も勉強のうち」。成功すればそれでよしであるが、失敗は失敗で学ぶところも多い。実際に失敗した子供たちは、次のように学びを書いている。

・「野菜の切り方が大きすぎて、ゆでるのに時間がかかってしまった。本番ではうすく切りたい。」
・「今回は油を入れすぎてしまいました。この次は量を減らしたいです。」
・「学んだことは、調味料の入れ加減で味が変わるということです。次の時間にじょうずに入れておいしくしたいです。」
・「たまねぎにドレッシングをかけるとおいしくなることを学びました。次の時間はコショウを多くかけすぎないようにしたいです。」

 これらの経験が次の本番の調理活動で生きてくるのである。


★ 本番!わたし、ぼく流食べ方(8~10時間目)

 いよいよ「わたし、ぼく流野菜の食べ方」の本番である。
 最初はレシピ作りである。それまでの学習活動を生かし、画用紙に作成する。私からの条件は次の二つである。

・自分らしさがわかるように書く
・ネーミングを工夫する

 1時間、じっくりかけてオリジナルレシピは完成である。
 「生で(オリジナルドレッシングで)」「炒めて」「ゆでて」の区分で言えば、「生で」が5割、「炒めて」が4割、「ゆでる」が1割程度の割合である。ネーミングも「中山家の味・キャベツいため」「かなえ流スペシャルキュウリの生」と
いうようにこだわった。
 他にも、次のようなものが出てきた。

■佳美流キュウリドレッシング  ■中国の味・キュウリ中華風ドレッシング ■私流・せんぎりあんどあじつけ ■和弘流キュウリドレッシングとなりの家風 ■とみた流コショウたっぷり玉ねぎ炒め

 レシピ集を見るだけで食欲が出てきそうである。
 一通りレシピ集が出来たら、その発表をする。発表を聞きながら「おいしそう」といった声が自然に出てくる。発表した子の誇らしげな顔。
 それはそうである。自分が今まで試して研究した自信作なのだから。

 そして、いよいよ調理実習。試しの調理を事前にしているので、子供たちに任せて大丈夫である。
 ある子の様子を見て、「そんなにコショウを入れるの!」と私が驚いたら、「ぼく流です。コショウたっぷりなんです!」と逆に言われてしまう。それぐらい子供たちは、自分の調理に自信を持った。
 「ジュー」という炒める音。「プーン」と匂う香り。共に食欲をそそる。20分ほどで完成である。
 食べながら子供たちに感想を発表してもらった。

・前に作ったキャベツいためより、とてもおいしかったです。コショウと塩の入れ具合で味が決まることがわかりました。
・前は油を入れすぎたけど、今日は成功してよかったです。

 「わたし、ぼく流野菜の食べ方」は大成功であった。自然とお互いの交換会が始まる。「おいしい!」「ちょっとしょっぱいかな」「いいの、これがわたし流だから」・・・ささいな会話の中にも、「わたし、ぼく流が見えてくる調理実習となった。

★ まとめ 「こだわり」のある活動を

 初めての調理実習で、子供たちが意欲的に活動をしたのは、「わたし、ぼく流」という「こだわり」があったからである。
 そのこだわりを達成するためには、強烈な動機づけ、興味あることの調査活動、実験観察的な活動、試行錯誤の時間の保証、個別的な支援等が必要である。
それらを今回は単元の中に組み入れて実践したつもりである。
 教え込むよりも手間ひまはかかるが、その分一人一人のよさは見える。
 この「わたし、ぼく流」は、これからの調理実習単元で可能である。今後も継続していきたいと考えている。

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