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2016.09.20

【HP移行原稿】研究通信1

研究通信 第6号 (H10/6/5)

新たな試みが研究を広げる

 先週の木曜日にR先生の研究授業が行われました。
 3種類のワークシートに象徴されるように、新たな試みをしていただきました。何を行うにしても、新しいことを始めるには困難が伴います。R先生の場合にも、今回のワークシートに至るまでいろいろと考えられたと思います。そのご労苦に改めて感謝いたします。

 さて、授業の中では子どもたちのよさがたくさん出ていました。たとえば、次のような点です。

■ワークシートの作業や練り上げの場面によく集中して行っていた点
■ワークシートへの書き込みがその子なりによくできていた点
■個別的な支援が必要と思われる子が、進んで発表していた点
■子どもたちが語句に着目していた発言をしていた点

 もちろん、子どもたちのよさを生かすためには細かな指導があったと思います。
 たとえば、小見出しで一人一人に指導をして倒置法といった技法を教えているなど、指導すべきところは指導をしています。とても大切な点だと感じました。
 さて、研究会で話題になった事を記します。

1 ワークシートの工夫に向けて
 たとえば小見出しであれば、どの段落を書かせるか吟味することが必要。(指導者のねらいに応じて)
 また、構成の仕方の工夫も吟味が必要。今回は「キーワードと段落の頭、文末」「小見出しと文数、つなぎ言葉」といった構成だが、教師が指導意図を持って行うことが大切。

2 語句の指導の積み重ねを
 「しかし」は逆接の意味を持つ。このような発言は積み重ねていってこそ、どんどん出てくる。

3 練り上げの組織化に向けて
 指名方法の工夫、教具の活用、発問の工夫、他教科での話し合い等、これからの課題。

4 1単位時間の弾力化
 場合によっては60分授業といった形式があってもよい。

 いずれ参観した私たちは、たくさんのことを学びました。ありがとうございました。
 また、今回は事前研究会で実際に模擬授業を行いました。それが研究授業の参観の時に役立ちました。事前研究会が充実したものになると、研究授業を見る視点も深まるということです。
 そういう点で事前研究会の重要性を改めて感じました。

★この通信の一言コメント
 実験的な授業のことを書いた号です。新たな実践によって、研究も深まりました。この時の模擬授業では、教師も子どもたちの立場を理解しました。

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研究通信 第8号  H10/7/8

入門期の授業の見本

 今月2日、K先生の研究授業が行われました。
 4月下旬から始まった研究授業のラストバッターということになります。最後の授業者ということで、「今までの研究したことを授業の中に取り入れなければいけない」といったプレッシャーもあったことと思います。
 しかし、そのような重圧も入念な準備の前にどこかに飛んでいった感じでした。入学して3ヶ月の子どもたちも、生き生きと学習に取り組んでいました。
 当日の皆さんの参観メモにも、次のように書かれてありました。

■計画的な板書であり、字の大きさもよい。
■つかむ→見通し→一人学びへ、スムーズに流れたと思う。前時からの積み重ねがあることを感じました。
■最後まで子どもたちが授業に集中していた。
■1年生の子どもに理解させるための細かい所までの補助発問がなされていた。
■動作化の先生の熱演がとてもすばらしいと思いました。

 このような参観者の声が「授業のよさ」を表していると思います。

 さて、研究会ではいくつかの確認事項が出ました。記しておきます。

◎想起は前時のものだけとは限らない。本時間につながるのであれば、「前時まで」と範囲を広げて考える。
◎ワークシートは実態に合わせて変えていく。(今回は最後のまとめの部分が変わっていました。)
◎「それは」「~も」といった重要語句は低学年で押さえていく。ただし、子どもに問いを発してもわからない場合には、教えていく形で構わない。
◎ふき出しに書かれたことをどう練り上げるか、今後の課題である。

 助言をしていただいた先生からは、「低学年の動作化が先生が意図した点からはずれていなかった」「子どもがずれていた答えを言っても、また発問して修正をしていっていた」「時間配分がよく、内容が豊富でも45分で終わった」「つい立等、あるものを上手に使う工夫がされていた」といった点を話していただきました。
 どれもこれも、事前の細かな準備や配慮が功を奏した形です。
 その成果を、2学期の他学年の授業でも生かしていくことができればいいと考えます。

 1学期の6回の研究授業が終わりました。ご協力、本当にありがとうございました。
 2学期の授業は、来年の公開に向けての布石となります。どうぞよろしくお願いします。

★この研究通信の一言コメント
 1学期6人目の研究授業です。入学して3ヶ月あまりの子どもたちも、一生懸命に学習
しました。子どもたちの実態を見極めた指導が功を奏しました。

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