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2016.09.18

【HP移行原稿】学校公開研究推進Q&A3

★ Q6「研究会の成果をどのようにまとめていますか」

★Aのポイント       1 まとめの必要性を共通理解する
                2 事例を仮説に基づき一般化する
                3 記録化して残す

1 まとめの必要性

 一回ごとの研究会の歩みはわずかです。しかし、そのつど「まとめ」をすることによって、確実に研究は進みます。本校でも次のような視点から「まとめ」の意義をとらえています。

・「まとめ」は、研究授業の成果を意識化するものである。
・「まとめ」は、研究活動の成果を日常化するための基礎となるものである。
・「まとめ」は、次回の研究授業の方向や課題解決の手がかりとなるものである。

 これらの意義を共通理解することによって、一つの研究授業が全体のものになります。
 成果には、話し合いを通じて得られるものもあれば、助言者によって光を当てられたものもあります。いずれにしても、一回ごとの「まとめ」の蓄積がその年度の研究全体の「まとめ」につながっていきます。

2 事例を仮説に基づき一般化する

 まとめの意義はわかっても、その事例を一般化しなければ応用できないものです。
 たとえば、1年生の「とりとなかよし」の導入で、前時よりさらに前の学習から想起をさせて子供たちの意欲を高めた授業がありました。これにより全員で確認したことは、「導入の想起は前時だけとは限らない」「本時につながる内容を想起させることが大切である」ということです。
 このように、具体的な事例から一般化することが「まとめ」には必要なことです。

3 研究通信で記録化して、共有財産に

 2の例のように一般化した「まとめ」も、研究会の時に確認されてもその場限りのものとなってしまう場合があります。
 そこに、「まとめ」の記録化・発信化の必要が生じます。
 本校では、一回の授業終了後の研究通信がその役割を果たしました。その研究通信については、次の質問でお答えします。

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★ Q7「研究通信発行のよさは何ですか」

★Aのポイント     1 研究授業の成果・課題を記録化・発信できる
              2 研究情報を発信できる
              3 他校の成果を本校の研究に生かすことができる
              4 研究の方向性を提示できる

 本校では研究通信を月に2~3号のペースで発行をしています。研究部の発行です。発行当初は「自由に何でも」という考えて行うつもりでしたが、結果的に4つの方向性で発信していきます。
 
1 研究授業の成果・課題を記録化・発信できる

 Q6で示したとおり、1時間の研究授業後には研究通信を発行しました。これにより、一人一人の授業の成果、今後の課題点を確認できました。研究会の場でも確認はしますが、改めて記録化することによって、成果が一般化されました。

2 研究に関わる情報を提示できる

 研究課題に関わるヒントを研究通信で提示する場合もあります。たとえば、ノ―ト指導をどうすべきかという課題に対して、いくつかの例を研究通信で示した時がありでました。また、研究主任研で得た最新の情報を、本校に応用できる形を示したこともありました。

3 他校の成果を本校の研究に生かす

 他校の研究紀要は回覧をしています。しかし、それだけでは本校の研究にどう役立つのか不明のままです。そこで、参観した先生に様子を伺ったり、研究紀要から学ぶ点を具体化して研究通信で示しました。
 他校の研究の成果についても、必ず研究通信で発行することにしていましたので、逆にその学校のよさ、本校に役立つ点を真剣に考えることができました。

4 研究の方向性を提示する

 研究推進委員会で今後の研究の方向性を話し合う場があります。その話し合いの内容を具体的に伝える時にも研究通信を活用しました。

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