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2017.08.21

まさに地域の文化活動だった(H21)

平成21年に書いた原稿です。

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 「教育振興運動」は岩手独自のものである。学校、家庭、住民等が総ぐるみで、地域の教育課題の解決に自主的に取り組む運動である。本地区でも昭和40年代から読書活動を地域で行ってきた。

 その伝統は受け継がれ、今も各地区の子ども会で親による読み聞かせが行われている。ただ以前ほどの取り組みはしていない。時代の変化もあるだろう。

 そこで、12月の教育振興会地区懇談会で、「かつての地域での読書活動について語っていただこう」という趣旨でゲストを迎えてフリートークを行った。
 ゲストは60代の女性が3人。30代の時に地域の読書活動の中心的存在だった方々である。驚いたのは、30年前の地域の読書会の実践である。
 定期的に公民館に子どもたちを集め、読み聞かせをした後に話し合いをする。当時の読書文集にもそのやりとりが具体的に掲載されている。教師がやっていたのではなく、それを地域の父母が熱心に取り組んでいたのだ。それだけではない。親子読書に大人同士の読書会まで実践されていた。
  読書活動にかける一人一人の熱い思いが、その読書文集にほとばしっていた。
「様々な読書会で、本当にたくさんのことを学んだ」
「読書は私の一生の財産になった」
とゲストは話していた。

 「子どものために」と始まった活動が、いつの間にか自分たちの学びになっている。
 まさに地域の文化活動の理想例がここにあったのである。
 今もその伝統が脈々と続いているのは、その実践した皆さんがきちんと地域に素地を作ってくださったおかげだとわかった。同時に教頭として、この伝統を継承していくことの大切さを自覚した。

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