「いじめがある」という保護者の訴えにどう対応するか
Q:同じ学級の子の名前を出して、「あの子たちのせいで我が子がいじめられる」と訴えられました。調べても明確ないじめがあったわけではなかったのですが、その事実を告げても信用されません。保護者にどう対応したらいいでしょうか。
A:担任からすれば、「しっかりと学級経営をしているのに」という気持ちでしょうが、火のないところに煙は立ちません。まずは「学級経営に隙があったのでは?」と振り返ってみましょう。「いじめを受けたと感じた子」がいるのは事実です。その子自身が「いじめを感じない」状態となり、友だちとも仲良く交わるような学級の取り組みを考えていきます。
まずは保護者の言い分を十分に受け入れます。保護者は「我が子がいじめを受けた」と感じています。言い分をしっかりと聞き、誇張と思われる部分があっても、「それは違います」と言いたい気持ちを抑え、まずは受容します。
次に明確な指導方針を立て、それを伝えます。保護者の願いは、「我が子がいじめられずにみんな仲良くしてほしい」ということです。それは子どもも同様です。その願いをもとに、たとえば次のような指導方針を決めます。
・その子と周囲の子どもたちの交友の様子について特に目配りする
・訴えのあった子には「困ったことがあったらすぐに教えて」と話しておく
・「学級全員で遊ぶ日」「友だちのよさを発見する会」等の取り組みを行い、子ども同士の交わりを深めるようにする
これらの取り組みの様子について、保護者に連絡帳、電話、学級通信でこまめに伝えます。また時々子どもが家庭でどのように話しているか様子を聞き、「気づかれたことはすぐにご連絡ください」と情報提供もお願いしておきます。取り組みの結果、我が子がいろいろな友だちと仲良く遊ぶようになった事実を知れば、保護者の見方も変わってくることでしょう。
The comments to this entry are closed.
Comments