指示の技術を磨く
※連載原稿を転載します。
指示の上手な先生の授業はスムーズです。1つの指示で、子どもたちがサッとノートに書いたり、次の活動に移ったりします。学習を効率的に進めるうえで、上手な指示のしかたを覚えておくにこしたことはありません。私が留意しているのは次のような方法です。
1 「短くはっきりと」が基本
語尾を「~しなさい」「~しましょう」とはきはき言うだけでだいぶ違います。
2 数や比喩を入れる
「3分で5つ以上書きなさい」「忍者のように音を立てずに走ります」といった指示であれば、目安がわかったり、イメージがわいたりします。
3 「ささやく指示」で集中させる
大事な話をする時、子どもたちが集中し始めた時に有効です。
4 指示した後の活動をほめ言葉で評価する
「さすが5年生です」「しっかりと書くことができて、すばらしいです」というようにきちんと評価をすることにより、子どもの満足度も高まります。
また、「発問の後の指示が重要だ」ということは常に意識しておきたいことです。たとえば、理科で地層の写真を見せます。「この写真から気付いたことは何ですか」と発問した後に、適切な指示を出すことが大切です。「発表しなさい」でも、「ノートに書きなさい」でもいいのです。大事なのは、「子どもたちが何をすべきかわかる指示を出す」ということです。
優れた発問でも、指示があいまいだったために子どもたちの考えがうまく引き出されないということがあります。そうならないために、指示の技術を磨くことが大切です。
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