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2018.01.27

発問作りへの道

※連載原稿を転載します。

 同じ学習内容でも、発問を工夫することによって子どもたちの反応が全く異なる場合があります。そこには発問の原則があり、それを身につけることによって、子どもたちの反応はよりよいものに変わってきます。ここでは社会科中学年の例を取り上げます。

1 様々な教材でできる発問
・数を問う。(例)「この〇〇小学校の水道は何種類のことに使われるのか」
・提案をさせる。(例)「交通安全のための施設を一つ増やします。あなただったらどこに何を増やしますか」
・選ばせる。(例)「家庭から出すごみは有料がいいか、無料がいいか」
・一見矛盾に思われることを問う。(例)「交通事故を減らす工夫をしているのに、なぜ事故は減らないのか」
 これらの発問は、別の学習内容でも応用が可能です。原則の引き出しが多いほど、発問の幅も広がります。
2 「その教材ならでは」の発問
 教材研究のために消防署に取材をした時のことです。火事になった時に、消火活動に入るのはもちろんですが、同時に人命救助のために逃げ遅れた人がいないかどうかすぐに確認するということを知りました。この事実から、「消防署の人々は火事の時に、最初に何をするでしょうか」という発問を作りました。教材研究したらこその発問です。

 発問に関する情報は、書籍はもちろん、インターネット上にも実践例が数多く掲載されています。「ごんぎつね 発問」というキーワードで検索すれば具体的な発問例がすぐに出てきます。しかし大事なのは、まず自分で発問を作ってみることです。その後、掲載例と比較して考察することにより原則が見えてきます。

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