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February 2018

2018.02.25

実物や資料を効果的に見せる

※連載原稿を転載します。

 授業をよりよいものにするために教師が準備した資料や実物。それらを教室に持ち込む時に一工夫をしてみましょう。何倍もの効果が出ます。それらを生かすも殺すも教師次第です。今までの私の実践例をもとに説明します。

1 資料の一部を隠して提示する
 チョウの写真を実物投影機で拡大投影してスクリーンに映します。その時に足の部分をあえて隠します。「チョウの足は何本ありますか」「どこから出ていますか」と発問します。子どもたちから様々な答えが出てきて、活発な話し合いになります。そして、「答えを知りたい!」と思った時点で全部見せます。真剣に考えた後で写真を見るので、知識も身に付きます。

2 楽しいパフォーマンスで実物を提示する
 風呂敷に実物を入れ、白い手袋をして大事に教卓に置きます。子どもたちは思わず注目します。「何だと思う?」「ヒントは『昔のもの』だよ」と言って、子どもにも触らせてみます。感触だけで考えるので子どもたちも興味津々です。いくつか予想を出させたあと、「では」といってゆっくりと風呂敷包みをほどきます。出てきたのは「洗濯板」。子どもたちはさらに興味を示します。

3 時には黙って提示する
 5年生の社会、水産業の学習です。「鮭皮細工の財布」「鮭の中骨入りクッキー」「鮭の中骨の缶詰」を一つ一つ子どもたちに見せます。それも黙ってです。「ほしい!」「何の缶詰?」と子どもたちは言います。3分ほどして「これら全部にある魚が使われています」と初めて口を開きます。その意外性に「エーッ」と反応する子どもたち。時には「沈黙も金」です。

 このような教師の仕掛けに子どもたちはよくのってきます。授業が盛り上がるだけではなく、思考も促します。

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2018.02.24

発表する力を伸ばす

※連載原稿を転載します。

 「この問題がわかる人?」。挙手する子が数名パラパラといるだけ。それもいつも同じ子ばかり。仕方なく指名して、固定した一部の子だけで授業が進行する・・・・そのようなことはないでしょうか。一工夫で発表する力は伸びます。

1 ノートに発表内容を書かせる
 発問をしてすぐに反応を求めるのであれば、反応の遅い子やじっくりと考える子たちにはなかなか発表できません。それを「ノートに書きなさい。時間は3分です」と指示をするだけで状況はずいぶん変わります。発表する内容を子どもたちが考えますし、「これ、いいね。発表してね」と教師が机間指導の時に言えば、発表が苦手な子どもも心の準備ができます。

2 教師の指名を工夫する
 挙手しない子に対しては、「〇〇さんがこう書いているよ」と意図的指名をしましょう。発表後に「いい考えだね」と認めて自信をつけさせることにより、発表する力も伸びます。また、いくつも答えを書かせるような学習では、「1つ書いた人、起立→発表」、「2つ書いた人、起立→発表」というように、答えの数の少ない子から優先的に発表させると、多くの子が発表できます。

3 発表のしかたを指導する
 すぐに子どもたちに指導できるのが「結論から言う」ということです。これは効果的な表現をするという点で重要な技法です。同時にそれは聞き手に対する配慮にもなります。たとえば、二手に分かれて討論をしている時に、「私はごみを有料化するという意見に賛成です」というように言えば、「あっ、自分と反対の立場だ」と心構えができます。また続けて理由を言う時にも、「理由は3つあります。1つ目は・・・」と言わせます。自分の考えが整理されて伝わりやすくなる表現方法を教えるのです。

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2018.02.22

『策略 ブラック学級開き』

山口の中村先生から『策略 ブラック学級開き』を献本していただいた。

今までのシリーズと同様にこの本も面白い。
「痛快」という言葉がぴったりである。
どうしたら,このような達意の文章が書けるのだろうか。
読みやすく、しかも内容が深い。
心に響く。

世の中には理想的な学級開きの本が多い。
しかも「こうしたら成功する」のパターン。
確かに1回ならいいかもしれない。
しかし,その先をどうするのか。
この本は,他の本にはない「学級開き」の先を指南している
本であり,その点で類書とは異なる。
まさに中村先生だから書けた本である。

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2018.02.21

『まんがで知る教師の学び3』

前田先生の『まんがで知る教師の学び3』を読んだ。

自分と重ね合わせて考えさせられる部分が多く,胸に1ページ1ページがぐいぐいと入ってきた。
特に,教頭の職務や地震は,私も同様に経験していることであり,共感した。
「私たちの気持ちを前田先生は,どうしてこう適切に表現できるのだろう。」と読みながらずっと思った。

学校の先生方だけではなく,広く多くの人々に読んでいただきたい本である。

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2018.02.20

私の心に残る授業コラム

愛される学校づくり研究会のホームページに「私の心に残る授業」というコーナーがある。
この 第11回に寄稿した。
こちらである。
題は「45分間の授業が1分間の発問・説明に負ける」。
34年前の教育実習の思い出を記したものである。

当時一緒に教育実習をしたメンバーも50代半ばになっている。どのような人生を送っているのだろうか。

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2018.02.19

著者インタビュー

新刊単著『教師のための実務文例集 文書の書き方からマナーまで』のインタビュー記事が,明治図書サイトに掲載されました。
こちらです
本書のよさが書かれています。
ちなみにこのインタビューのタイトルは「これ一冊で学校内の文書作成からメールマナーまですべてOK!
―できる教師は、必ず書くことの作法を身につけている―」です。

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2018.02.18

ペア学習・グループ学習で学び合う

※連載原稿を転載します。

 発表やその様子を評価させる場合、一斉指導の中では限りがあります。そういう時には、「ペア学習」や「グループ学習」で学び合いをさせましょう。幅広い学習が可能となります。

1 ペア・グループで発表を行う
 作文といった各自が作業したものを、全員が全体の場で発表するのは時間的に厳しいものです。そういう場合には、ペアやグループ内で発表させます。ふだん発表で緊張する子でも少人数であればリラックスしてできます。また、全体で発表する子がいる場合には、事前の練習を兼ねることにもなります。

2 相互評価をする
 1のような発表場面においては、お互いの発表を評価しましょう。教師が一人一人の発表を評価するには限界がありますが、ペアやグループでの相互評価であれば全員分できます。また、「評価する」という目的をもつことにより、聞き手も視点をもって聞くことになり、意識も高まります。

3 グループで発想を広げる
 話し合い活動で自由にアイデアを出すという場合には、個人よりもグループで考えた方が幅が広がる場合が多いです。友だちの発想にヒントを得て、考えが広がるものです。ただし、事前に個人で考えたうえで行うことが前提です。

4 ペアでチェックする
 学習活動でチェックが必要な場面はいくつもあります。「岩手県を指さしなさい。隣同士で確認しなさい」といったペアのチェックは「全員に徹底させる」という点で有効です。「授業の最後にノートをお互いに見合います。いいところを伝え合います」と予告するだけでも、子どもたちのノートは変化します。

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2018.02.17

机間指導は戦略的に

※連載原稿の転載です。

机間指導が、「子どもたちの活動を見守るのが中心で、個別に少しだけ教える」というのなら実にもったいないことです。机間指導は、子どもの学習意欲を育て、次の授業展開を考える貴重な時間です。

1 声がけと丸つけで学習意欲を育てる
一斉指導ではなかなか一人一人を励ますことはできないものです。たとえ短い時間でも机間指導はそのチャンスです。「いいね!」といった声がけをしたり、ノートに丸つけをしたりすると子どもの意欲は高まります。

2 子どもと対話する
「励ましが難しい」という子には、「指導」よりは「対話」を心掛けます。たとえば、「どんな所がわかりにくい?」といった問いかけをしていきます。その答えから、「そこまで考えたんだね。すばらしいね」と対話することができます。途中までの取り組みでも、励まされることにより子どもはやる気を起こします。

3 つまずきへの対応と学習を深める指示をする
 つまずいている子への指導は短く何度もサポートするのがこつです。また、課題をはやく終わった子には学習を深める指示を行い、さらに力を伸ばします。

4 実態把握・分析を行い、授業展開を考える
 机間指導の時には、個別に指導をすると同時に課題に対する子どもたちの実態を把握するようにします。的確に行うためには視点をもって一人一人を見ます。さらに、「わり算の筆算でつまずきが多いのは、商の立つ場所がわからないからだ」というように分析もします。これによって、次の授業展開がはっきりとしてきます。机間指導は、授業の再構成をする場でもあるのです。

 このように、机間指導は子どもにとっても教師にとっても価値ある時間です。限られた時間を効果的に生かすためにも戦略的に活用したいものです。

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2018.02.12

予約が始まっています

2年ぶりに単著が発行となります。

「教師のための実務文例集」(明治図書)です。明治図書サイトではこちら。アマゾンではこちら。共に予約段階です。
以下,まえがきです。

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 「はんこだけではなく,一言書くだけで保護者は担任を信頼するようになるものだよ」。初任時代に同じ学年の先輩から言われた言葉です。連絡帳に書かれた家庭からの簡単な連絡には,はんこを押すだけで返却することが多かったのです。また,「先月の工場見学の御礼文書がまだのようだけど……」と管理職から指摘されたこともありました。子どもたちに工場見学の御礼の手紙を書かせたものの,私自身が書く御礼状の書き方の例を探しているうちに,発送が遅れていたのです。

 共にもう30年以上前のことですが,私にとっては少し苦い思い出です。考えてみたら,「連絡帳の返信の仕方」「御礼状の書き方」は改めて時間を割いて指導されたことはありませんでした。自分で学んでいくしかありません。諸先輩に聞きながらその方法を覚えたり,書籍や雑誌等からサンプルを見て学んだりしてきました。経験を重ねるうちに,書き方のポイントもわかってきました。

 本書は,これまでの自分の経験が,「どうやって書いたらいいんだろう」と迷う先生方の役に立てばいいと思い執筆しました。
 第1章では,教師にとって書く仕事がいかに重要であるか,また,実際に文章を書く際のポイントを記しました。
 第2章から第5章は実践編です。「保護者向けの連絡帳・手紙の書き方」,「学級通信や連絡文の書き方」,「実務文書の書き方」,「社会人としての文章マナー」について,それぞれ具体例をあげながら示しました。
 また,自分の文章に関わる経験をコラムとして各章の最後に記しました。
 どこから読んでもすぐに役立つ構成になっています。

 この本が学校での実務や学級経営に役立つのなら,著者として望外の喜びです。自宅の本棚よりは,教室や職員室に置いて,活用してくだされば幸いです。

 本書の発刊に際しては,明治図書教育書編集部の林知里さんに大変お世話になりました。執筆の取り組みが遅れたにもかかわらず,何度も温かい励ましをいただき,刊行することができました。心より感謝申し上げます。

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明治図書サイトでは実際の本の中身も10ページほど立ち読みすることができます。

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2018.02.11

教科書をフル活用しよう

※連載原稿を転載します。

1 教科書をフルに活用しよう
 授業でどのような教科書の活用をしているでしょうか。「本文を読ませて、時々見るだけ」というのではもったいないことです。教科書はその道の専門家が工夫して作成したものです。フルに活用して子どもたちに力をつけさせましょう。たとえば次のようにです。

■隅々まで読ませて基本的な知識を定着させる
→本文はもちろん脚注・写真の題等も読ませます。
■自分なりの書き込みをして、学習の跡がわかるように
→「アンダーラインをひく」「キーワードを丸で囲む」「解いた問題にチェック印をつける」「実験器具のチェックをする」等の活動をさせます。
■実物投影機等で図やグラフを拡大投影し、子どもたちを集中させる

 これらのためには、私費で自分用の教科書を購入すると便利です。また、他社の教科書を比較することもいい教材研究になります。

2 3段階教科書研究法
 教科書のフル活用のために、単元に入る前の「教科書研究」は必須です。
社会科の教科書の場合、第一段階では一読者として本文や資料を読みます。。ポイントとなる資料には多くの情報がつまっていることがわかります。
第二段階では、指導する目標・内容を決めます。重点的に教えるところ、軽く扱うところを見分けます。それをもとに指導する目標・内容を決めます。
第三段階で具体的な指導法を考えます。今までの段階をベースに具体的な発問・指示・説明を考えます。
これらを、まずは「指導を深めたい」と考えている一教科で継続します。そうすれば他の教科書を見る「視点」も深まります。

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2018.02.10

授業を活性化し、知識を定着させる板書

※連載原稿を転載します。

1 板書の基本
 板書のよさは、授業内容を視覚化できる点です。授業終了時に「1時間の授業内容がわかりやすく表現されている板書」になっていれば、知識の定着も促進されるでしょう。次の点が基本です。
・「早く、丁寧に、正しく」書くようにする。教師の板書のしかたを子どもはまねる
・記号や囲み等を使って構造的で見やすい板書になるようにする
・色チョークの使い方(例:まとめは赤で囲む)を工夫する
・板書とノートの約束事(何をノートに写すか)を決めておく

2 子どもたちにも板書させる
黒板は何も教師だけが書くものではありません。子どもたちに開放してみましょう。授業が一気に活性化します。
特に子どもの意見をストレートに全体に伝える時が効果的です。たとえば、社会で消防署についての数多くの質問を書かせたり、理科の実験結果を班ごとに一覧表にさせたりする時に活用します。そして、「出てきた消防署の質問で、似たものをグループにしよう」といった発問を準備しておくことが、それらの板書を生かすこつです。

3 板書効果が何倍にもなるグッズを活用する
板書に関わるグッズは板書効果を高めるのに必需品です。たとえば、「マグネット付きの小黒板」を準備しておけば、子どもたちが自席で考えを書き、そのまま黒板に貼り付けることができます。発表者が複数の場合には指示棒をたくさん準備しておくと便利です。これらのグッズにより、板書もより効果的になります。

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2018.02.08

授業づくりネットワーク仙台集会


「授業づくりネットワーク仙台集会~新年度の準備はいかが? 徹底的に考える授業・クラススタート」が開催されます。私自身は都合があり,不参加なのですが,自分に縁のある団体・メンバーが登壇いたします。
お勧めです。
申込はこちらです。
以下詳細です。

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日時:2018年3月24日(土)10:00~16:30

講師:NPO授業づくりネットワーク理事(佐々木潤、佐内信之、阿部隆幸、石川晋)

場所:仙台市・日立システムズホールエッグホール(地下鉄旭ヶ丘駅隣接)

会費:3000円(今年度発行の4号の授業づくりネットワークを持参いただいた方は、2500円。学生、Teach For Japan関係者は1000円)

【講座開催にあたって】
 授業づくりネットワークは、今年の4月で創刊30周年を迎える教育研究団体です。1990年代から、ワークショップ型授業やディベート、特別支援教育など、様々なテーマに先進的に取り組んできました。大きな授業改革のうねりの中で、私たちのこれまでの提案に注目が集まっています。
 今年度はこうした情勢を踏まえて、年間5回の研究会を企画しました。東京、京都、岡山、北九州と続いて、今回が最終回。仙台で実施します。
 理論と実践の行き来を大切にしてきた私たちらしく、丁寧にみなさんのニーズに応える集会づくりをします。どうぞいらしてください。今回は、授業づくりクラスづくりの基本を、佐々木潤さんの教室に焦点を当てつつ考える集会です。

10:00~ チェックイン
10:10~11:00
理事による15分間提案~新年度に向けて考えること
 佐々木潤さん・・・教室のルールづくり最初の手立てとは
 阿部隆幸さん・・・結局、何を優先するのか
 佐内信之さん・・・歩調を合わせていく楽しみと難しさ
 石川晋さん・・・・最初の授業ですること

11:10~12:00
さらに聴きたいこのポイント  15分×4ラウンド

13:15~13:55
読書会・・・佐々木実践の変遷を掘る
 佐々木潤さんの主要論文を、著書から1本及び授業づくりネットワークから1本用意し、みんなで読みます。
 趣旨説明~13:20
 2本を読み込む~13:55
 論文について読書会・・・グループで読書会をする。

14:05~15:30
 佐々木潤さんの学級と授業を支える授業技術

15:40~16:30
 佐々木潤さんの実践の秘密を、授業づくりネットワーク事務局の3名(阿部、佐内、石川)が根ほり葉ほり聞き出し、その後、参加者のみなさんからの質問も受けながら、交流します。

参加費は3000円です。学生及びNPO Teach For Japan関係者は1000円。また、今年度の授業づくりネットワークを購読もしくは購入されている方は今年度発行の一冊(ゲーミフィケーション、インクルーシブ、オルタナティブ、道徳)をご持参いただければ、2500円です。

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2018.02.04

一斉指導の中で個に対応

※連載原稿を転載します。

  様々な授業形態で、一番多いのが一斉指導です。しかし、個に応じることも重要です。そこで今回は、「一斉指導でいかに個に対応するか」という技術について紹介します。

1 小刻みに全員をチェックすることが個への対応の基本
  「算数で計算問題を解く」「国語で自分の考えを書く」といった作業場面では個に対応するチャンスです。たとえば、机間巡視による指導や教卓に持ってこさせるという方法があります。どのの場合でも大事なのは、個々のチェックを短時間にすることと「よし!」「いいね!」といった短い励ましを言うことです。また、挙手で一斉に確認をする方法もあります。「3つ書いた人?」「5番まで解き終わった人?」というようにです。

2 つまずきのある子へは「わかりやすい言葉で」「短く」指導
一部のつまずきのある子の個別指導に専念してしまうと「作業が早い子が退屈」という弊害が生まれます。さらに肝心の個別指導を受けている子の中には、「自分はできないんだ」という劣等意識を持ってしまう子もいるので配慮が必要です。

3 作業の早い子には発展的な活動の準備をしておく
  「スペシャル問題」をあらかじめプリントにしておくと便利です。

4 ペアでの確認や発表をする
子どもたち同士の学びでも個に対応ができます。たとえば、「隣の人に感想を言いましょう」というように言います。これによって、一人一人の「発表したい」という意欲に対応することができます。

 一斉指導でも、「個に対応する」ことを強く意識することで、子どもたちの満足度は変わってくるのです。

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2018.02.03

指名方法いろいろ

※連載原稿を転載します。

「これがわかる人?」と問うと何人か挙手。「では、さとしくん」。・・・指名方法が常にこのような「挙手→指名」のワンパターンであれば、発言者は固定化してしまいます。今回は全員が授業に参加するための指名方法を紹介します。

1 「数指名」・・・答えの数が少ない子から優先指名
  「写真を見て気づいたことを書きなさい」といった指示の後、「一つ書いた子は起立。発表しましょう」と言います。続いて、「二つ書いた子」「三つ書いた子」と指名します。発言の少ない子が自然に優先されます。
2 「列指名」・・・曜日によって指名する列を決めておく
  窓側から1列目が「月曜日の列」、2列目が「火曜日の列」というように決めておきます。その日の曜日で、その列の一番前の子から順に指名をします。指名の偏りがなくなります。
3 「完全挙手」・・・全員必ずどれかに挙手
「AとB、どちらに賛成か。手を挙げなさい」「3つのうち、どれかを選びなさい」というように必ず挙手させます。全員が完全に授業に参加します。

 「より多くの子を発言させたい」「積極的な子も満足する指名をしたい」という考えで、このように指名法も学習活動に応じて変わってきます。
 また、私は「発表に自信のない子をいかに励まして指名するか」という願いから、「サイン指名」を行うことがあります。たとえば、机間指導の時に、指名したい子に、「『一番目に発表ね』と耳打ち」「肩たたき」「ノートを指さす」といったサインを出し、指名を予告するのです。発表に自信のない子にとっては心の準備となります。その子は、発表前に必死にノートを読んだり、発表する内容を考えたりします。実際の発表では落ち着いて話すことができます。

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