参観授業で保護者の信頼を得る
※連載原稿を転載します。
年に数回ある参観授業は、保護者の信頼を得る大切な場です。「ふだん通りの姿を見せる」という考えもありますが、それはふだんの授業が常時公開可能な高いレベルでの話です。その自信がないのなら信頼を得るための何らかの工夫をしましょう。社会を例にとります。
1 子どもたちが進んで活動する場を作る
授業参観で保護者は我が子の様子を見にきます。むろん、教師の授業行為を見てはいるものの、注目度は我が子の比ではありません。となれば、まずは「我が子が進んで活動している」と感じさせることが大原則です。そのためには全員が積極的に活動する場を仕組むということが大切です。たとえば、「グラフの読み取りについて全員一回は発表をする」「ある考えに賛成か反対かマグネット(名前が書いてある)を貼る」といったことをします。
2 子どもたちの伸びを保護者も実感できる授業を行う
次に全員が活動するだけではなく、「この先生であれば我が子も伸びるだろう」「さすがプロ」と思われる授業を目指します。言い換えれば、子どもたちの伸びが保護者にも実感できる授業です。私は参観授業の導入で一枚のグラフや絵をよく提示します。子どもたちは最初は表面的な見方しかできません。それが、教師の発問や指示により見方がどんどん深まっていきます。「わかった!」「そうだったんだ!」という反応を示せばしめたものです。
3 時には保護者も参加してもらう
可能なら保護者にも参観授業に参加してもらいましょう。学習内容が保護者の仕事に関係がある時に話をしていただいたり、意見が分かれた場合にどちらに賛成か挙手してもらったりします。「楽しくて一緒に授業に参加してしまいました」と言われたことは、私にとっての授業参観での最大の褒め言葉です。
« 学習ゲームの効用 | Main | 退職のご報告 »
Comments