学生さんの感想に励まされる
大学では前期が終わろうとしている。
15回90分の講義を、1回も休講することなく無事終えた。
講義の中で一番力を注いだのが、150名の受講生の「読解・作文の技法」であった。
講演等でその規模のセミナーは経験はあるものの、大学の学生相手は初めてで1回目の講義は、大変緊張したことを覚えている。終了した時には、ぐったりとして研究室の椅子に座ったものだった。
そんな講義も1回1回が勝負と思い、かなりの教材研究の時間を使った。テキストも学生用にアレンジした自作もので、毎回A4で4ページ分(時には6ページ)を作成した。テーマが読解・作文だから、教材文も一からパソコンで打った。印刷し、帳合もしっかりと行った。
学生も一生懸命に取り組んだ。演習型なので一人一人に回答を求めることも多かった。様々な答えになるほどと思うことも多かった。最後に感想を書かせて提出させたが、毎回励まされるものだった。大学教員としてのやりがいを感じるものだった。
その講義も最後ということで、教材に特別自分のコメントを次のように載せた。
・15回にわたる講義、ありがとうございました。所属が教育学科の私にとり、違う学科の皆さんの講義は大変意義ある楽しいものでした。
・この3月まで小学校に勤めていたので、最初は150人近くの講義の見通しがもてず、1回目の講義の前は大変緊張したのを覚えています。声も足も震えていました。
・教材は1回、1回複数の文献にあたり、その内容をアレンジしました。多くの時間をかけました。皆さんの「感想」の声が大きな力になりました。「力が身に付いている」「○○を知って学びになった」といった具体的な声が次の教材づくりのエネルギーになりました。
・なかなか顔と名前は一致しませんでしたが、一人一人の作品や感想は熟読していましたので、「この学生さんは、こういう考えをするんだ」と名前と作品はかなり一致しています。皆さんのこれからの学生生活を応援しています。
ごくごく簡単なメッセージだったのだが、これに対する感想がいくつもあったのには驚いた。「小学校教師だったと聞いて驚きました。長年大学で教えている感じでした」「講義の安定感の正体がわかりました」といったものだ。
さらに講義全体のことでも、有難い感想をいただいた。具体的には省くが、一人一人の読解力・作文力の向上の手助けができたという点で教えることの嬉しさを実感した。
そのような思いにさせてくれたのも学生さんたち。感謝の気持ちでいっぱいである。
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