★学校の自慢CMを作ろう 1時間目 単元オリエンテーション
(4年1組学級通信「トゥモロウ」NO.72より 2002・11・8)
総合的な学習の時間(Zタイム)では、新しい内容に取り組みます。
今回は、「学校の自慢CMを作ろう」というものです。昨日がその1時間目でした。
「水沢小学校の自慢は何か考えてくること」を宿題に出していました。一生懸命に考えて、家庭学習ノートに書いてきた子も5人いました。
最初に考えてきたことを発表させました。子どもたちからは次のようなものが出てきました。
・おいしい給食 ・いろいろな賞をもらっている人がいる ・図書館に本がたくさんある ・桜の木がきれい ・校舎が広い ・岩手県一古い校歌 ・Zタイムが楽しい ・900人近くいる子ども ・先生方 ・いろいろな行事 ・あいさつ ・立生館 ・いろいろな人がいるところ ・みんなやさしい ・楽しい学校・・・等
実に多くの自慢が出てきました。一つ一つの自慢について、「これはどういうこと?」と詳しく聞くと、みんながなるほどと思う理由が返ってきました。すべてみんなが納得のいく自慢です。
次に子供たちに聞きました。
これらの自慢は、水沢小学校以外のみんなが知っている人々、たとえば家族や親戚、近所の人には伝わっているでしょうか?
「伝わっている」と答えた人は3人だけ。それ以外は皆「伝わっていない」ということでした。
伝わっていない理由を聞くと、「改まってそのようなことを話さない」ということでした。
「でも、これらの自慢は、みんなぜひ伝えたいものだよね」と確認すると、うなずきます。そこで、「では、これからのZタイムでは学校の自慢CMを作っていきましょう。」と告げました。子どもたちは、「CM」という言葉に喜びました。(知っているCMをあげさせたら、次々に楽しいものが出てきました。)
ただ、作るCMのイメージがどのようなものか共通理解をしておく必要があります。そこで、完成品のイメージを伝えました。
・ビデオカメラによる動画ではなく、デジカメの写真数枚で構成する。
・解説等の音声をつける
・場合によっては音響効果もつける
ビデオの方がCMとしてはより効果的なのですが、4年生の段階として撮影のいろいろを指導するのは困難点が多いです。その点、デジカメであれば操作は簡単です。現在、日直の子が学校の様子をデジカメで撮影をして、帰りの会で「デジカメスピーチ(撮った写真をテレビに写してスピーチを行う)」をしています。それほど、子どもたちにとっては身近です。
次回はテーマ決め。どのようなテーマを選ぶのか楽しみです。
★学校の自慢CMを作ろう 2時間目 学校ウオークで自慢のヒントを見つける(略)
★学校の自慢CMを作ろう 3時間目 テーマが決定
(4年1組学級通信「トゥモロウ」NO.73より 2002・11・13)
子どもたちは、自分たちで自慢について考えたものの、やはり実際に学校の中を歩き回ることが大事ということで、1時間校舎内のあちこちを見学しました。
ふだん何げなく見ている風景でも、「学校の自慢」という視点で歩くとまた別です。いろいろなことが次々と目に入ってきます。一番多い班で16個もの自慢のものが見つかりました。次のようなものです。
・巨大レリーフ「子どもの群像」 ・今までの校長先生方 ・木村栄博士の銅像
・いろいろな賞状やトロフィー ・「立生」 ・三偉人 ・交通安全運動 ・うば杉のシンボル
・春の自慢の桜の木 ・校訓 ・校歌 ・楽しい給食・・・等
他の班も「日時計」「タイムカプセル」といったようなふだん意識しないものを見つけていました。
さて、これですぐにテーマを班ごとに決定というわけではありません。
決める時の基準が必要です。そこで、子どもたちに「『自慢』というのは、この場合にはどのようなものですか?」と聞きました。
「めずらしいもの」「歴史のあるもの」等の発表がありましたが、みんなが納得したのが、「他の学校にはない水沢小学校だけのもの」という答えです。確かに、この基準ならば、「学校の自慢CMを作ろう」という学習にぴったりです。
さっそく、この基準に沿って子どもたちは考えます。ところが、もう一つ問題がありました。それは、「調べる資料が不足しているものは難しい」ということです。
これをもとに各班で話し合い、決まったものは次のテーマです。
■1班→「めずらしい給食」 ■2班→「三偉人」 ■3班→「うば杉」 ■4班→「タイムカプセル」 ■5班→「水小のマーク」 ■6班→「トロフィーと賞状」
伝統的なものあり、今の学校の自慢ありというようにバラエティなものになったと思います。
「うば杉」「三偉人」「学校のマーク」などは、子どもたち自身は学習をしていいて、知っていることなのですが、「さらに深めた内容を伝える」ということでCMを作ります。「めずらしい給食」と「トロフィーと賞状」は今の水沢小学校にいる人にインタビューが可能です。「タイムカプセル」を選んだ4班は勇気のある選択です。私自身、中庭にあるタイムカプセルのことは、よく知りません。子どもたちと一緒に追究していくことになりそうです。
子どもたちもやる気いっぱい。これからの展開が楽しみです。
★学校の自慢CMを作ろう 4時間目 学校自慢調査隊
(4年1組学級通信「トゥモロウ」NO.74より 2002・11・14)
またまた総合的な学習「学校の自慢CMを作ろう」の話題です。
各グループのテーマは決まりました。しかし、これですぐにCM作りを行うということにはなりません。そのテーマについてもっと深く知ることが必要です。そうしなければ、自分たちがCMで何を伝えたいのか明確にならないからです。
そこで、「学校自慢調査隊」の発足です。
まず、グループごとに「調べたいこと」を考えさせました。ここは、子どもたちにとってテーマについての疑問が次々と出てきました。たとえば、「タイムカプセル」をテーマにした4班は、次のような内容を調べたいと考えました。
・「タイムカプセル」はどういう意味なのか。
・タイムカプセルをどんな気持ちで立てたのか。
・タイムカプセルの塔を作った費用はどれくらいか。
・タイムカプセルの中に入っているものを、その年代のことを考えて想像してみる。
・タイムカプセルはどうして、あの場所に埋めたのか・・・等
これらの調べたいことは、調べ始めるとますます増えていくと思われます。ただ、子どもたちには一つ不安があります。「調べたい内容について調べ切れるか」ということです。たとえば上の例でいえば、「タイムカプセルを実際に埋めた卒業年度の人にインタビューをしたい」と考えているものの、実際にその人に会えるかどうかという点が不安なところです。(そのための作戦も考えていますし、もし見つからない場合のCMの作り方ももちろん考えています。)
また、「インターネットで調べれば何とかなる」と思っている子どももいますが、このような「地域限定の情報」はなかなかないものです。そのような点では、基本的な資料はやはり「本」ということになると思います。
というわけで、最終的には次のような方法で調べることにしました。
■1班 テーマ「めずらしい給食」
・給食の栄養士さん、調理師さんにたくさんインタービューをします。そのつながりから資料を探します。
■2班 テーマ「三偉人」
・「本で調べる」「記念館に聞く」「他学年にアンケートをとって調べる」という3本立てです。
■3班 テーマ「うば杉」
・まず本で探します。次に「うば杉」について知っている先生方にインタビューをします。
■4班 テーマ「タイムカプセル」
・先に書いたようにインタビューとカプセルの埋めている場所の観察が主です。
■5班 テーマ「水小のマーク」
・本のマークの由来等を調べます。さらに校長先生にお話を聞きます(以前にも聞いたことがあったので)。校舎内にあるマークも探します。
■6班 テーマ「トロフィーと賞状」
・トロフィーや賞状について「一番古いもの」「大きさ」を見て調べます。さらに実際に賞をもらった6年生にもインタビューをする。
次はいよいよ調査隊がスタートをします。
★学校の自慢CMを作ろう 5~7時間目 テーマについて調べる
★学校の自慢CMを作ろう 8時間目 決定!キャッチコピー
(4年1組学級通信「トゥモロウ」NO.78より 2002・11・25)
総合的な学習「学校の自慢CMを作ろう」のお話です。
どの班も自分たちが決めたテーマについて調べました。調べ方もいろいろです。「水沢小学校百年史」を見たり、インターネットで水沢小学校のホームページを見たり、実物をじっくりと観察をしたり、自分の家にある資料を持ってきて考えたり・・・・というようにです。
「人」から学んだ班もあります。校長先生をはじめ、給食の栄養士さん、斎藤實記念館の方等、実に多くのことを子どもたちは調べました。
次は「キャッチコピー」の段階です。
最初に「キャッチコピー」の意味の確認です。今回は、「調べる対象の特徴を表したもの」です。作る方法はNHK教育番組「体験!メディアのABC」を活用して、次のような方法をとりました。
① テーマについて調べたこと、思ったことをカードにどんどん書く。
② 気に入ったものを数枚選ぶ。
③ 数枚組み合わせてキャッチコピーにする。
たとえば、給食グループは次のようなものをカードに書いていました。
・世界で一つの給食 ・ゆめがある ・アレンジ ・選べる ・ほかの学校では食べられない ・いろいろな食べ物 ・具だくさん ・ごうか ・すごい ・すばらしい ・工夫がある ・えいせい面に気をつけている ・健康になる給食 ・安全・・・等
この中から数枚選び、それをキーワードにしてキャッチコピーを考えます。子どもたちは選んでからが一苦労。キーワードを逆さにしたり、「もうちょっといいのがないかな・・・」と考えたりしていました。開始して1時間でキャッチコピーは完成しました。次の通りです。
■1班 テーマ「めずらしい給食」
ゆめがある世界で一つの給食
■2班 テーマ「三偉人」
とってもえらい三偉人 やっぱりすごいぞ三偉人
■3班 テーマ「うば杉」
歴史がある大きな水小のシンボル「うば杉」
■4班 テーマ「タイムカプセル」
気持ちのこもった世界に一つの宝物
■5班 テーマ「水小のマーク」
希望キラキラ水小マーク
■6班 テーマ「トロフィーと賞状」
協力・がんばりでつかんだ栄光
このキャッチコピーはそのままCMの基本となる考えになります。
次の時間は具体的なCMの計画を立てます。子どもたちも「早く作りたい」と乗り気です。
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