読書

2019.03.22

『まんがで知る未来の学び』

前田康裕氏の新著『まんがで知る未来の学び』を読んだ。
毎年,問題提起の書籍を発刊し続ける前田氏のエネルギーには感服する。
そして周囲が「今回もすばらしい書籍だろう」という期待も高まる中,その期待に応える書籍である。
帯には「もはや教育書の枠を超えた」と書かれている。
本書に登場する人物は教師たちが中心である。しかしながらその舞台は中学校に留まっていない。「大人の学びカフェ」をキーワードに地域の中にある学校や教師の姿が描かれている。
これは大きな問題提起だ。学校が今のままの姿でいいのか。地域との関わりはどのようにあればよいのか。未来社会で生きていく子どもたちには避けて通れない道である。それを学校側の視点から,「このような取り組みが教育の知見でできますよ」とまんがの特性を生かして明快に示している。そして,読者にはその内容がいつの間にか入っている…そのような感覚をもった。読み始めたら,最後まで夢中になって読んでしまうところがこの書籍の魅力である。コラムで紹介されているビジネス書も魅力的であり,数冊購入した。何倍もお得な書籍である。

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2018.02.22

『策略 ブラック学級開き』

山口の中村先生から『策略 ブラック学級開き』を献本していただいた。

今までのシリーズと同様にこの本も面白い。
「痛快」という言葉がぴったりである。
どうしたら,このような達意の文章が書けるのだろうか。
読みやすく、しかも内容が深い。
心に響く。

世の中には理想的な学級開きの本が多い。
しかも「こうしたら成功する」のパターン。
確かに1回ならいいかもしれない。
しかし,その先をどうするのか。
この本は,他の本にはない「学級開き」の先を指南している
本であり,その点で類書とは異なる。
まさに中村先生だから書けた本である。

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2018.02.21

『まんがで知る教師の学び3』

前田先生の『まんがで知る教師の学び3』を読んだ。

自分と重ね合わせて考えさせられる部分が多く,胸に1ページ1ページがぐいぐいと入ってきた。
特に,教頭の職務や地震は,私も同様に経験していることであり,共感した。
「私たちの気持ちを前田先生は,どうしてこう適切に表現できるのだろう。」と読みながらずっと思った。

学校の先生方だけではなく,広く多くの人々に読んでいただきたい本である。

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2017.04.25

「楽な改革はない」

初等教育資料の4月号が届いた。
特集は「社会に開かれた教育課程の実現」。新学習指導要領がメインの特集が続きそうだ。次月号の特集も「新しい学習指導要領」という予告がされていた。

さて、その新学習指導要領に関わって、巻頭言に貝ノ瀬滋氏が次のように書かれていた。

「誤解を恐れずに言えば、楽な改革などありません。楽して現状を変えようというのは無理な話ですから、多少の負荷はかかります。けれども、それが子供たちの未来につながっていると思えば負荷が軽くなり、更に同僚や自分を支えてくれる人がいると思えば更に軽くなるのではないでしょうか。」

新学習指導要領に対して、現場人の心構えとしてこのメッセージが強烈なものとして入ってきた。
負荷はかかる。それは当然。しかし、その負荷を軽くするのは未来への希望であり、今一緒に歩んでいる同僚との取り組みだ。自分もその渦中にいることを実感させてくれるメッセージであった。

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2016.10.14

「社会科教育学研究法ハンドブック」

通信制大学院に通うようになってから、読む本の種類も変わってきた。
学術書が多くなってきた。
今回「社会科教育学研究法ハンドブック」を購入。
社会科教育の学術論文を書く人にはお勧めである。
それにしてもこの手の分野を学び始めたのが40代半ば近く。
そして本格的に学ぼうと思ったのが50代になってから。
まだまだ道半ばである。

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2016.05.26

コスト意識

毎月読んでいる「教職研修」6月号の特集は、「学校に余裕を生み出す管理職のコスト意識」というもの。
このような内容は、学校で話題になることは少ない。
それだけに刺激的な話が書かれている。
いくつか印象に残ったものを抜き出す。

・非効率な時間は、学校のコスト比重の高い人件費等を無駄にしていることと等しい。
・1回の授業あたり約4万円(つまり生徒一人当たり約千円)かかっている。あなたの授業は1回4万円とれるものになっているだろうか。
・あなたに1時間あればA先生にはできない、もっと別の付加価値の高い仕事ができるのであれば、そちらのほうに時間を割くべきだ。
・人は何かに忙しくしていると「仕事をしている」と考えます。
・(12万円で)それだけの価値を生み出す意味がある会議かどうかを吟味する。

自分の仕事に照らし合わせても反省すべきこと、これからの仕事で心掛けることがこれらの文言の中にある。
目の前の事務に夢中になって「仕事をしている」という感覚になってはいけない…これは今の職になってから痛感していることである。

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2016.05.12

社会科本

いつもの年よりも今年は社会科関係の本は多く購入し、読んでみようと考えている。
5月になって購入したのは、澤井陽介先生の書籍。
探してみると、毎年1冊は社会科関係の書籍を単著で発刊されている。
(本を出して続けることは大切だ。)

○「澤井陽介の社会科の授業デザイン
○「子供の思考をアクティブにする社会科の授業展開

もっと早く読むべきだった。社会科教師として大いに励まされた。もちろん、授業づくりで学ぶところ多数である。
また、自分が調べたかった社会科の評価について書かれていた。今回は目的をもって読むことの大切さを感じた。

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2016.05.03

管理職・主任のための「かくれたカリキュラム」発見・改善ガイド

明治図書から「管理職・主任のための「かくれたカリキュラム」発見・改善ガイド」が発刊されるというのを知り、すぐに注文して読んだ。明治図書サイトはこちら。アマゾンは予約段階でこちら

前著「その指導、学級崩壊の原因です!「かくれたカリキュラム」発見・改善ガイド」は、学級経営を考える点でたいへん示唆に富む本だった。自分が講師役の時にも何回か紹介させていただいた。

今回も同様だった。
たとえば、第1章 環境や指導に関わる「かくれたカリキュラム」には、「荒れた学習環境」「校内放送で流行歌」「ルールの不統一」「飾り物のルール」「職員室のお茶とお菓子」といった実際に考えられるような内容が出てくる。
これを管理職がどのように指導するか。
自分も考えながら、今回読ませてもらった。そして、実際の今いる学校のヒントをたくさんいただいた。まさにおススメである。

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2016.04.21

「ゼロから学べる小学校社会科授業づくり」が重版に

ゼロから学べる小学校社会科授業づくり」が重版となりました。
発売されてまだ1ケ月。
初心者のみならず、中堅の先生方も参考にされているようです。
有難いことです。
見開き2ページが基本なので、パッと教室でも読めるのではないかと思っています。

以下、明治図書サイトの告知と目次です。

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社会科は世の中を生きぬくための知恵を育む教科である―単なる暗記科目ではなく、多くの人やモノとの出会いを通じて社会に関心をもち、参画する子を育てるために、社会科授業はどう教えたらよいのか。子どもはもちろん、先生も社会科好きにする、授業づくりの入門書

〇目次

第1章 楽しい社会科授業をつくろう

社会科で大切にしたいこと
授業づくりのベースに子ども理解を

【授業びらき】
授業びらきは「なぜ学ぶの?」から始める
子どもを“その気”にさせる授業びらきのコツ
子どもが喜ぶ授業びらきの面白アイデア 3年
子どもが喜ぶ授業びらきの面白アイデア 4年
子どもが喜ぶ授業びらきの面白アイデア 5年
子どもが喜ぶ授業びらきの面白アイデア 6年

【単元計画】
単元をつくるときに考えておかなければならないこと
単元づくりで大切にしたいこと 3・4年
単元づくりで大切にしたいこと 5年
単元づくりで大切にしたいこと 6年
総合的な学習の時間や生活科との関わりで大切にしたいこと

【授業の進め方】
活動時間の保障を大切にする
授業の進め方のポイント 3・4年
授業の進め方のポイント 5年
授業の進め方のポイント 6年
導入・学習問題ではやる気のスイッチをオンにする教材準備を
導入や学習問題づくりのアイデア
資料の読み取りのポイントは「全体」「部分」「理由」に着目する
グループ活動で大切にしたい3つのポイント
話し合い活動は場の設定によって効果が高まる
学習用語を身につけるための工夫
「書く」活動を行うときのポイント
まとめ・振り返りの時間に大切にしたいこと
子どもが喜ぶ振り返りの面白アイデア
社会科こそ学級づくりを大切に
第2章 社会科授業力を高めるポイント

【教材研究】
教材研究で大切にしたい3つのポイント
教科書を教材研究する3つのポイント
人物を教材研究する2つのポイント

【教材開発】
教材開発で大切にしたい4つのポイント
子どもを惹きつける教材開発のコツ
地域を生かす教材開発のコツ

【発問】
子どもの学習参加意欲を高める発問のつくり方&考え方
子どもの思考を深める発問のアイデア 3・4年
子どもの思考を深める発問のアイデア 5年
子どもの思考を深める発問のアイデア 6年

【ノート・ワークシート指導】
ノート指導は基本を大切に
ノート指導で大切にしたいこと 3・4年
ノート指導で大切にしたいこと 5年
ノート指導で大切にしたいこと 6年
ワークシート・プリントづくりで大切にすること

【板書】
板書づくりではノートへのつながりを意識して
板書では課題とまとめを一致させる

【資料の扱い方】
教科書・副読本で学び方を学ぶ
地図帳・資料集は使わせ方を意識する
映像・動画はねらいをしぼって用いる
自作資料はシンプルさが肝心
ICT機器の扱い方では適切な活用法を教える

【見学・調べ学習】
地域探検は事前指導がポイント
調べ学習が成功する3つのポイント
具体的な指導が効果的な学校図書館使用につながる
ICTを使った調べ学習のポイント
社会見学は子どもの力を引き出すきっかけとして
社会見学を記録する力は日常授業から

【評価】
知識を習得する4つのアイデア
基本的な評価の方法とテスト問題のつくり方

【研修・研究授業】
授業参観における見る視点
目的意識のある指導案の書き方
研究授業当日までにしておきたいこと
研究授業当日の取り組み方
研究実践は形に残そう

第3章 アイデア満載! 社会科授業づくりのアラカルト

アクティブ・ラーニングの授業づくり
ハテナノートで見る目を鍛える
授業のユニバーサルデザインを取り入れる
単元のまとめは新聞づくりで
レポート作成は繰り返しを重ねて
劇&ロールプレイで学びを深める
ディベート学習のよさを実感させる仕掛けづくり
明確な目的に基づいて行うクイズ&ゲーム
授業を活性化させる教科係
事前・事後指導の徹底でゲストティーチャーを生かす
ICT・タブレットはねらいに応じて効果的な活用を

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2016.04.06

社会科の本

このブログのテーマを昨年「社会科教育を考える」に変えた。
自分のこれからの方向性を絞ったものにしていくためだ。だから、社会科教育関連の記事を増やしていきたいと思っている。

幸いなことに本校は校内研究会で社会科も研究している。(4教科プラス特別支援の研究)。そういう意味では、社会科教育に触れる機会の多い校内研(これは前任校も同様であった)ということで、幸いである。

自分が読んだ本の情報もこまめに発信していければと思う。
この春に読んだ社会科本は次の2冊。

〇「授業を劇的に変える21の基本技術」(間森誉司著 フォーラム・A)

経験豊かな豊富な実践をもとに、効果的な提示、思考を深める発問、ゲストティーチャーといった読者の「知りたい」に応える深い内容である。しかも、一項目を4ページに3コマ漫画、授業の流れ、解説、応用とわかりやすく書いている。教室で何度も開いてみたい本である。

〇「アクティブ・ラーニングでつくる 新しい社会科授業」(北俊夫・向山行雄著 学芸みらい社)

社会科の重鎮のお二人から見たアクティブ・ラーニングが何かを知りたくて購入。各学年ごとの小単元ごとに具体的な実践例が掲載されており、イメージがつかみやすい。

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